2020年11月28日土曜日と29日日曜日、全国4カ所で皇后杯1回戦16試合が行われました。
いつも応援している地元クラブ、AC長野パルセイロレディースはテクノポート福井スタジアムで土曜13時30分からの試合。しかしこの日、私は福井県ではなく宮城県石巻市にある石巻フットボール場に向かいました。福井より遠く、自走片道500km日帰り。2年前の広島日帰り(あの時も皇后杯)に比べれば距離は短いですがなかなか大変。それでもこちらに向かったのは、第1試合は長野県出身選手の応援、第2試合は今年初めての試合という理由でした。パルセイロレディースは勝って次に進むと信じて・・・。
第1試合は、流通経済大学vsノルディーア北海道。流通経済大学には、松商学園やフットサル長野県女子代表でも活躍した山本想選手が進学し、本来はMF(ここは譲れない)なんですがチーム事情からかSBで1年生から試合に出場している(一時期離脱もあったようですが)と聞いていました。
マッチリポートでは風「中」になっていましたが、試合に影響があるくらいに風は強かったです。
ノルディーア北海道のアップ前整列挨拶。サポーターの方々も来ていました。
流通経済大学のアップ。右端が山本選手。なんとこの日はCBで出場。
両チーム・審判団入場。
両チームメンバー写真撮影。
コイントスの結果、ノルディーアが前半に風上を選択。
前半は風上で格上のノルディーアが主導権を握ると思いきや、サイドからの仕掛けを中心に流通経済大学も互角の戦いを繰り広げました。
15分に左サイドでFKを得た流通経済大学。背番号18番野本真帆選手が蹴ったボールは、向かい風で失速したように見えタイミングが取り辛く、GKの頭上を越え直接ゴール。流通経済大学が先手を奪いました。
しかしノルディーア北海道は28分、CKから高さのある(177cm)4番湊明穂選手のヘディングシュートから最後は11番長内莉紗選手が決めて同点に。試合を通して見ると、前半の早い段階に同点に追い着いたことが試合の決め手になった感があります。
前半41分、CBの山本選手がボールを持ったところを狙われ、こぼれ球を再び長内選手が決めてノルディーア北海道が逆転しました。山本選手と相手選手の接触はスタンドまで音が聞こえるくらいでファールかと思った(山本選手は立つのがやっとの状態)んですが、この日の主審はかなりの頻度で当たりの激しいプレーでファールをとらず、その意味では両チームに公平に笛を吹かれていましたが、この場面では流通経済大学にとって致命傷となりました。
後半も一進一退の攻防は続きました。CBだった山本選手が一度だけ前に出てのインターセプトからそのままドリブルで2人かわして攻め上がるシーンがあり、1年前の松商学園で0-2ビハインドのキックオフ直後にGKまで抜いていったドリブル(そういえばあの時もCBで先発だったような)を思い出しました。
しかし、88分にカウンターからノルディーア北海道の9番深沢美希選手に決められて万事休す。そのまま1-3で試合は終了、流通経済大学は善戦しましたがチャレンジリーグEASTに位置するノルディーア北海道に敗れました。
山本選手のプレーを見るのは2月のフットサル北信越大会以来でしたが、まだまだ大学1年生。今後の活躍を期待しています。そして、今年の流通経済大学というチームを初めて観戦しましたが良いチームでした。
第2試合は、群馬FCホワイトスターvsバニーズ京都SC。
ホワイトスターは昨年ホーム(群馬県内数ヵ所)、アウェー(東伏見、レッズランド、ヴェルディグラウンド?、尚美学園大学)、チャレンジリーグ入替戦予選合わせ12試合も観戦したチーム。ところが今年はコロナの影響で主戦場の関東1部リーグがA・B分割&ホームアウェー無しの変則全試合無観客開催。皇后杯関東予選(ホワイトスターが優勝)も全試合無観客開催。チームにとってもこの皇后杯1回戦が初の有観客試合。試合前にサッカー場の隣で軽いアップをして引き上げる小高選手に気付いてもらえたら、相沢選手からも「お久しぶりです!」と声を掛けてもらえたような。寒くて幻聴を聴いてたらごめんなさい・・・。相沢優里キャプテンは昨年は3バックの中央で10番、今年は背番号が8になりポジションが前に。この日は2トップの一角で出場でした。技術があり、サッカーを良く知る選手というのが私の勝手な印象。昨年の神奈川大学戦後に少しだけ話す機会があり、密かに応援している選手の1人だったりします。
対するバニーズ京都SCは、2017年には皇后杯2回戦でパルセイロレディースと対戦。パルセイロレディースが3-2で勝利したものの、先制されたり苦労しました。時は流れて今年は同じなでしこ2部に所属、ホーム最終戦Uスタでのパルセイロレディースvsバニーズは1-1の引き分けでした。その試合でも攻守に走り回り、先日300試合出場も達成した10番松田望選手も、2トップの一角で出場。テクニック系ベテランFW、同じ4-4-2、更に古巣対決の選手が3選手と興味深い対戦が組まれました。
試合前はまだ晴れと言える状況。風は相変わらず強かったですが。
前の試合と同じく、格上のバニーズ京都SCが風上に陣取る形で試合開始。
試合の入りが良かったホワイトスターが押し気味に試合を進める中、9分に左サイドでパスを受けた相沢選手が右足で巻く感じの高い弾道のシュート。これが前の試合のFKの再現かのように見事に逆サイドネットに。ホワイトスターが先制しました。ちょうどゴールとベンチの延長線上に座っていたので、ベンチに向けてのピースをベストな位置で撮ることが出来ました。
バニーズも押し返し、両者互角で互いにチャンスも作りましたが前半はこのまま1-0で終了。
ハーフタイムに突然雲が天を覆い雨に。冷たい雨の中後半が始まり、途中明るくなったり暗くなったり、雨も小降りになったりしたものの、大変な状況。天気予報は晴れだったけど何となく持参して行ったカメラカバーが役に立ちました。
60分、ホワイトスターの7番高塚綾音選手のミドルシュートはGKに弾かれますが、こぼれ球に相沢選手が詰めてこの日2得点目。ホワイトスターにとっては貴重な追加点。
試合はそのまま2-0で経過。ホワイトスターの野田朱美監督は試合通してずっと指示出してるかぼやいてるか、喋っていた気がします笑。Uスタでの印象があまりない(アウェーは伊賀もノジマも野田監督時代はほとんど行かれなかった)ので、ちょっと予想外でした。
バニーズも交代選手でチャンスを作り、最後はクリアをダイレクトで松田選手が決めて1点返し、2-1に。
しかし、このまま2-1で試合は終了。群馬FCホワイトスターが格上のバニーズ京都SCに勝利しました。試合終了間際にはようやく雨も止み、電光掲示板の向こうには虹も。
バニーズさんは良いチームだと思うんですが、なでしこ2部で2年連続下位に沈んだように、とにかく得点が少ない。軸になるFWが1人いれば随分違うと思うんだけどなあ・・・と、とある選手を思い浮かべていました。
16時前でも夕方っぽい景色の中、戦い終われば知り合いも多いチーム同士。話をしたり、京都の選手・サポさんにとっては今年最後の試合の余韻を惜しんだり。
群馬FCホワイトスターにとっては、2018年はPKで、2019年は入替戦予選の天王山を落とした(あの試合は審判にぶち壊されたと未だに根に持ってますが)、チームとして結果は出せず。今年も変則開催の関東女子リーグ1部ではグループ最下位に沈みましたが、最終戦では絶対王者早稲田大学と1-1ドロー。皇后杯関東予選ではその早稲田に決勝で勝ちました。WEリーグ設立によるリーグ改編でチャレンジリーグ入替戦もない中、チームは少しずつ前に進んでいるように見えます。クラブは、サポはそれに着いていかれるかどうか。問い合わせに数カ月返事もしないなんてプロ化以前の問題だし、この日の試合中、Uスタであれば間違いなく警告されるような行為がスタンドでありました。特殊な制限下で行われている今年の皇后杯、チームの足を関係者が引っ張るなんてことがないようにしてほしいものです。
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